タップダンサー心咲

昨日母乳だけにすると腹を据えていたのだが 、今日もミルクに挑戦することにした。

E 赤ちゃん40mlを調乳し、心咲に飲ますが、案の定飲まない。



やはりか。



哺乳瓶から乳首を取って岬に持たすが楽しそうに遊んだり吸ったりはしている。


乳首が嫌いではないようだ。



ミルクが苦いのであろうか、嫌そうな顔だけは生まれた時から得意なので分かりやすい。


そのまま授乳し、その後しばらく寝ていたので写真を何枚かプリントアウトした。


心咲が目を覚ます。



ぐずるので再び授乳。




終わると機嫌が良いのでしばらく遊んだ。



しかしだんだん機嫌が悪くなってくる 。



うーぁっ!




という声と共に高速で何かを叩く音が聞こえてくる。



様子を伺っていると心咲が足をバタバタさせている。



ものすごいスピードで何度も繰り返す。


タップダンサーの如く。



1秒間に4回は叩いているだろう。



たたたたっ

たたたたっ



可愛いのでずっと足だけを見ていたがよく見ると心咲の顔が怒っている。



とても機嫌が悪そうだ。


機嫌が悪いというよりもキレてると言った方が しっくりくる。


それほど目が怒り、興奮し声を荒げ足をばたつかせる。



何度もをばたつかせる。



私たちは笑っているが、岬の顔は全く笑っていない。



どうしたのかと顔を近づけるが目をそらし抱きかかえてものけぞる。


置いても機嫌が悪い。


だめよ。



何度か声をかけたが聞く耳を持たず、睨んでくる。


ちょっと前まで顔を近づけるととっさに上の方を向いて目をそらすのだが、かなり鋭い目つきでこちらをガン見する。


たまらず私は心咲を抱え上げ隣の部屋に入った。


ずっとのけ反る。



まさかミルクを多少強引に飲まそうとしていた私を嫌っているのではないか。


かなり凹む。



窓開け外の空気を変える。

外も見て欲しいのだが全く見ない。



縦に抱きかかえ顔が合う方向に持っていくよう向きを変えようとするが完全に顔を背ける。


まだまだキレている状態だ。


仕方がないので布団に戻し、しばらくあやしてみるが全く笑う雰囲気もなく 途方に暮れる。

そういえば暑い。



エアコンを見ると止められている。


送風にしていたはずだが、ママが切っていた。

なぜ切ったのかと尋ねると切るか私に聞いたそうだ。


私はどっちでもいいと答えたと記憶しているが、この時温度が27°湿度が70%を超えていた。



それは大人でも不快になる温度。



いくらタンクトップ一丁の心咲とはいえ、とても暑かっただろう。


除湿にする。


さすがに新しいエアコンだ。


すぐに部屋が冷える。

湿度も一気に60%まで下がった。

心咲はそれでも不機嫌だ。


もう一度授乳をさせる。


その後少しは機嫌が良くなったが、今度は眠たいのだろう。

再びぐずりだす。


とても機嫌が悪い中、私は心咲を抱え寝かしつける。



うとうとしてきたところで一度着地させる体制作りのために、頭を手のひらに載せる。


すぐに目を覚ましたが反応せず、何気なくいつも通りに体を揺らす。


すぐに眠りについたが、このまま置くと目を覚ますであろうことは何度も経験している。


焦りは禁物だ。


しばらくそのまま寝息が聞こえるまで 待った。


その後、心咲を強めに揺らしても目が覚めないことを確認し、そのまますっと着地させた。



一発成功。


ママとchuをし、寝室に来てこれを書いている。



今日はよく寝てくれないか。


無理か。



ミルクを飲んでないのでやはり夜中に目が覚めるだろう。



そして朝ママは機嫌が悪い。


私も朝は機嫌がいいほうではないのだが我慢しよう。


タップダンサー心咲、次は映像に残すと心に決めた。


笑顔でありますように。


それではおやすみなさい。





心を決めたあのことば〈3〉仕事をがんばるあなたに